フープめっきは、端子やコネクタ、リードフレームといった電子部品の製造に欠かせない量産向けのめっき手法です。 帯状の金属材料(フープ材)を連続的にラインへ流しながら処理するため、高い生産効率と安定した品質が得られるのが大きな特長です。 この記事では、フープめっきの工程や設備構成、用途、メリット・デメリットをわかりやすくまとめ、技術解説として紹介します。
フープめっきとは、細長い帯状の金属材料(フープ材)を巻き出し、連続的に処理しながらめっきを施す方式を指します。 リール to リール方式とも呼ばれ、材料をリールで送り出し、処理後に再び巻き取る構造になっています。 加工対象は、コネクタの端子、リードフレーム、スイッチ部品など、細寸形状の金属部材が中心です。
この方式は、一度セットすれば材料が途切れることなく連続的に流れるため、断続的なロット切り替えが不要で、 安定した電着状態と量産性が実現できます。特に、薄板で細かな形状の部品を大量生産する分野で広く使用されています。
フープ材はロール状に巻かれた状態で設備にセットされ、以下のような工程を通過します。
最初にリールから材料を巻き出し、ラインへ連続的に送り込む工程です。 張力を一定に保ちながら供給することで、めっき厚の均一化や加工安定性につながります。
油分や汚れを除去するため、脱脂や酸洗浄などの前処理が行われます。 この工程は密着性に大きく影響するため、連続ラインでも高い洗浄性が求められます。
前処理が終わったフープ材はめっき槽に入り、電流を流しながら金属を析出させます。 ライン速度と電流密度のバランスによって、厚みや外観が調整されます。
めっき後に、表面に残った薬品を除去したり、変色や酸化を防ぐための後処理が行われます。 工程には水洗や変色防止処理が含まれ、外観品質や耐食性を安定させるための重要なステップです。
後処理後の材料を乾燥させ、水分を取り除きます。 連続ラインであるため均一に乾燥させる設備が必要です。
最終工程として、処理されたフープ材をリールに巻き取ります。 後工程での加工を考慮し、平滑に巻かれるよう整えられます。
フープめっきラインは、「巻き出し → 前処理 → めっき → 後処理 → 乾燥 → 巻き取り」のシンプルな流れで構成されますが、 その中には品質に影響する重要な仕組みが複数存在します。
フープめっきでは、材料に電流を与えるために通電ロールや側面接点が用いられます。 連続搬送される材料に安定した通電を行うことが、高い密着性と均一なめっき厚の確保につながります。
ライン速度を上げれば生産効率は向上しますが、めっき時間が短くなるため厚みが薄くなります。 逆に速度を落とせば厚みは増します。この速度と電流の関係を制御することが、フープめっきの厚み管理の基本です。
また、形状が複雑な場合は電流の偏りが生じるため、ライン構成を工夫することで均一性が確保されます。
フープめっきは主に以下の分野で使用されます。
これらの点から、電子部品や端子を中心とした大量生産カテゴリーで継続的に採用されています。
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