超硬質(光沢)・耐摩耗性 銀めっき

EV・PHV車載部品 / 高電圧用端子向け 銀めっき

銀めっきの耐摩耗性向上によるコストダウンに取り組んでいます


銀めっきを使用する装置のイメージ画像

技術背景

電気接点において、導電性に優れた銀めっきが多く使用されていますが、硬度を上げて摺動性・耐摩耗性を良くすることで性能を維持したまま銀使用量を少なくし、コストを下げる事を実現して参りました。
しかし大電流を流す必要があるEV・PHV車が普及していく中で銀めっきの用途がますます増加しており、さらなる性能UP・コストダウンが強く求められております。また、SDGsへの関心が高まり、環境に配慮したものづくりが強く求められるようになりました。
そういった要求に対して銀めっきの性能UP・コストダウンを目的とした開発に取り組んでいます。


技術要旨

従来の硬質銀、超硬質銀めっきに加え耐摩耗性・摺動性/導電性・熱耐性/アンチモンフリーという様々な性能UPを実現し、バリエーション豊富な銀めっきの対応が可能です。
硬度はビッカース硬度計(Hv)で測定し品質管理しております。


銀めっきのバリエーションと性能比較



銀めっき種 外観 硬度 耐摩耗性 アンチモン
含む/無し
めっき直後 180℃24h後
軟質銀めっき 無光沢 90Hv 70Hv × 無し
硬質銀めっき 光沢 140Hv 100Hv 含む
超硬質銀めっき 光沢 180Hv 130Hv 含む
アンチモンフリー
硬質銀めっき
光沢 180Hv 150Hv 無し
カーボン複合
銀めっき
半光沢
(グレー調)
90Hv 70Hv 無し

◎:非常に良い ○:良い △:問題なし ×:難有り

※当社での相対比較によるもの

特徴

  • 軟質Ag/硬質Ag/超硬質Ag/アンチモンフリー(レス)硬質Ag/カーボン(グラファイト)複合Agなどのバリエーション豊富な銀めっきに対応
  • 50μmの厚膜銀めっきが可能
  • 厚膜めっきに対して独自の膜厚抑制技術があり、材料費のコストカットが可能
  • 高硬度かつアンチモンを含まない銀めっきに対応
  • カーボン含有による摺動性に優れた低摩擦の銀めっき処理
  • 製品の形状や大きさによりバレルめっき、ラック(吊り)めっき共に対応
  • 量産対応ができる設備能力を完備

対応可能な素材

  • 銅系材料(無酸素銅・真鍮等)
  • 鉄系材料(Fe・KOV・アロイ等)
  • ステンレス系材料(SUS)
  • アルミ材料

めっき仕様(膜厚は任意で設定可能)

バレルめっき・ラックめっき可能

(下地めっき)
・電解めっき:銅(Cu)・ニッケル(Ni) / 無電解めっき:ニッケル(Ni-P)

(仕上げめっき:電解メッキ)
・銀(Ag)めっき

用途

  • EV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド自動車)の充放電端子(オスメス端子・圧着端子)
  • パワートレイン系ハーネスの接続端子・コネクタ
  • エネルギー関連(開閉器・変圧器等)の端子
  • パワーモジュールの端子
  • ※車載部品、電力関係部品等で多数の採用実績があります

技術資料(日本語)


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